わたしです

みなてふ(twitter:@mintexcca)のメモ帳みたいなもんです

ドラマー視点でみるバンドリ 第0回「ドラムって何なの?」

ドラマー視点でみるバンドリ!始まります!!
このシリーズの趣旨は、ドラマーである早稲田の山吹沙綾こと私が、ドラマーはバンドリをこういう風に見ている!っていうことを書けば、もしかしたら面白いんじゃないかなーってそんな感じです。

さて、初回の第0回である今回はバンドリの内容には触れず、ドラムの基礎知識についての記事となります。
主にドラムセットの構成等についてのお話です、つまらない話になりますが今後の記事を読んでいく上で必要な知識なのでまぁ多少はね?

ドラムって何ぞや

ドラム、もといドラムス、ドラムセットという楽器は、いろーーーんな打楽器を1人の奏者(ドラマー)が演奏できるようにした、無理のある楽器です。
もともとバスドラムとシンバルだけだったものが、あれよあれよと、足も使うようになって、現在の形になったらしいです。

ドラマーは、バンドの中ではベーシストとともにリズム体(隊)と呼ばれ、楽曲のリズムやビートを担当します。
従って、特に音が大きいドラムは、ひとたび崩れるとバンド全体が崩れます。逆に、ドラムが安定しているバンドは全体的にまともに見える、とも言われます。
バンドで一番後ろにいる癖にやたら重要な楽器なのです。

ドラムスの構成

ドラムスは沢山の打楽器から構成されます。ここでは、アニメバンドリの8話で、Poppin'Partyのドラム担当である山吹沙綾が文化祭で叩いたドラムがどの様な構成になっているかを紹介します。
以下の画像はまさにそのドラムの画像です。各打楽器の名前も記述されています。英語で書いてあるのはイキっているためです。

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スネアドラム / Snare Drum

ドラムの中で「タン!」とか「パァン!」と鳴ってるのがスネアドラムです。別名はお馴染みの小太鼓です。
バスドラムハイハットと並んで、ドラムパターンを形作る重要な打楽器です。
自分のスネアを持っていてスタジオやライブハウスに持ち込んでいる、というドラマーさんは結構多いです。音の好みとかがあるみたいですね。(私は持ってないのでよく分からないですが)

バスドラム / Bass Drum

ドラムセットの最下部に位置する、ズンズンドンドン鳴るデカいやつ。いわゆる大太鼓です。キックと呼ぶこともあります。
「Bass」と書くことからも分かるように、低く強い音を出す打楽器です。
バスドラムは足もとのペダルを踏むことで叩くことが出来ます。(細かいペダルの構造や仕組みは省略します)
ペダルは右足だけで踏むシングルペダルと、両足で踏むツインペダルがあります。一般的に使用するのはシングルですが、ツインがあると、メタルとかでありがちな「ドコドコドコドコドコドコ」を踏むことができます。
図のドラムセットには左足に2つ、右足に1つ、計3つのペダルがありますが、そのうち、右足のペダルと左足側の右のペダルがバスドラムを鳴らすペダルです、つまりツインペダルを装備しているドラムセットになります。
ペダルは製品によって踏み心地や音の出方が違う他、踏み心地を調節できるペダルなんかも存在します。なので、多くのドラマーは自分のペダルを持っています。また、ツインペダルは通常、スタジオやライブハウスなどには置いていないため(借りることは出来るが)、自分で購入する必要があります。

ハイハット / Hi-hat

リズムを刻むためのシンバルで、基本的に「チッチッチッチッ」という比較的小さな音を出しているのがハイハットです。
2枚のシンバルが組み合わさったような構造で、足もとのペダルを踏むと閉じる(クローズ)、離すと開く(オープン)ようになっています。クローズの状態では「チッ」という小さな音、オープンの状態では「シャーン」という大きな音が出ます。
ハイハットは基本的にはずっとクローズの状態で規則的なビートを刻み続けます。曲の盛り上がっている部分ではオープンで刻むこともありますし、クローズとオープンを交互に繰り返すような刻みもあります。
上の図ではペダルが踏まれていないのでハイハットはオープンの状態になっています。左足側の左にあるペダルがハイハット開閉用のペダルです。

フロアタム / Floor Tom & タムタム / Tom Tom

ドラムセットにはスネアドラムの他に幾つかの太鼓があります。図の場合は3つありますが、スネアの右に配置されているのがフロアタム、上に設置されているのがタムタムで、左側とハイタム、右側をロータムと言います。
ハイタム→ロータム→フロアタムの順番に音が低くなっていきます。フィルイン(パターンの変化の繋ぎ目等で即興的に演奏を変化させること)で主に使われますが、パターンの中に組み込まれたり、フロアタムはハイハットと同様刻みに使われたりします。
ちなみに、フロアタム以外に何個のタムを配置するかは決められておらず、時には10個以上配置するドラマーもいます。怖い。
図のように2つのタムタムを設置するものや、1つのみを設置するもの(3点キット)が基本的な形とされています。
ちなみに、銅鑼を表すタムタム(Tam Tam)と区別するためにトムトムと呼ばれる場合もあるそうです。

クラッシュシンバル / Crash Cymbal

「ジャーン」という音が鳴る、パワフルでシンプルな打楽器です。パターンが変化する時などをはじめ、あらゆる所でアクセントとして使用される大事な楽器になります。
上の図のように左と右の両方に配置されている場合と、左のみに配置されている場合があります。スタジオやライブハウスに置いてあるようなものは基本的に左右両方に配置されています。
左右のどちらを叩いても同じ音が鳴りますが、クラッシュが連続で鳴るような場合は左右で交互に叩いてみたりすると、見た目的にも音的にもかっこいいです。

ライドシンバル / Ride Cymbal

ハイハットと同様にリズムを刻むためのシンバルで、音はハイハットより目立ちます。曲の盛り上がりなどに於ける刻みで使われることが多いです。
このシンバルの特徴は中央の少し盛り上がっている部分で「カップ」と言います。ここを叩くと「カーン」というやや強い音が鳴ります。カップを利用することで力強いビートを刻むことが出来ますし、通常のライドの刻みの中にカップを入れることでアクセントにすることもできます。

チャイナシンバル / China Cymbal

クラッシュと同様アクセントに使用されるパワフルな打楽器ですが、クラッシュよりも音が濁っています。その名の通り中国で使用されているシンバルです。
標準的なドラムセットでは配置されておらず、使いたい場合は自分で持ち込む必要がある場合が多いです。(私は殆ど叩いたことがないので詳しいことは分からないです)


少し長かったですが以上で全て紹介しました、一般的なもの(チャイナを除く)はこれで全てになります。これ以外にもスプラッシュシンバルやカウベルなど色々なものを配置することがありますが、詳しくはWikipediaのドラムセットのページなどを参照してください。

ドラムの奏法

ひとえに奏法といってもまぁ色々ある訳ですが、ここでは基本的な話である「クロスハンド」と「オープンハンド」についてお話します。
ドラマーであろうと素人であろうと、「エアドラムやってみて」「ドラマーの動きしてみて」と言うと、右腕と左腕をクロスさせ始める人が多い印象があります。これが「クロスハンド」の奏法です。
f:id:mintexcca:20170329210542p:plain 上の画像は「STAR BEAT!~ホシノコドウ~」のMVのワンシーンですが、沙綾もクロスハンドです。ドラムはこのクロスハンドの奏法が一般的です。
クロスハンドは、画像を見ても分かる通りハイハットを右手、スネアを左手で叩く奏法になります。

ではなぜドラムでは一般的に手をクロスさせるのか?明らかにクロスさせない方が自由度が高いのでは?とお思いの方も多いと思います。
クロスハンドが一般的な理由は諸説ありますし、自分も始めた時に成り行きでクロスハンドになったのでよく分からないですが、自分の場合は

  • リズムを刻むハイハットが利き手の右手だと安定しやすい
  • 更に、ビートを刻む右手と右足が同期してバスドラが安定しやすい
  • 一般的に右手で叩くクラッシュシンバルやライドシンバルは、ハイハットと同時に叩くことがまず無い
  • フィルインへの繋ぎがスムーズ

などが挙げられると思います。

一方、ハイハットを左手、スネアを右手で叩く「オープンハンド」と呼ばれる奏法もあります。自分は出来ないのでよく分からないですが…。

おそらくバンドリではクロスハンドの奏法のキャラクターしか出てこない気がしますが、キャラクターがどんな奏法をしているかに注目してみるとまた面白いかもしれません。

おわりに

さて、ドラムの基本的な事項についてザックリザックリと説明しました。
ドラムを語るにはこの程度ではまだまだ全然足りません。アニメ等バンドリのコンテンツ内で面白いポイントが出てきたらその都度言及はしますが、特にドラムを構成する打楽器の名前は今後も頻繁に出てくるので、先にざっと紹介をしておきました。

次回からはアニメを1話から順に追っていったりする予定です、何卒よろしくお願いします。