わたしです

みなてふ(twitter:@mintexcca)のメモ帳みたいなもんです

DTMerが自力でバーチャル美少女受肉を試みた話

皆さんいかがお過ごしでしょうか。
私はというと、にじさんじの新人ライバー郡道美玲先生とホロライブのバーチャルライバー白上フブキちゃんにドハマリし、アホみたいに時間を溶かしています。

ところでこれを見てくれ。

naka3ちゃんが動いてる……………………。
※naka3ちゃんに関してはこの記事を参照のこと
実は私の動きに併せて動いています。つまるところ、バーチャル美少女受肉がここに完成してしまったわけです。

という訳で、こうなるに至った経緯を書き連ねていきたいと思います。
早く肉体を捨ててバ美肉したいどうしようもないオタクどもの参考になればと思います。

事の発端

もともとnaka3ちゃんは「naka3のマスコットキャラクター」として生み出したキャラクターで、私自身ないし私そのものでは無いわけです。
それなのにこんな哀れな事になったキッカケは2つあって、

  1. 自分の生み出したキャラクターが動くのを見るのはきっと幸せだから
  2. クソ暇だったから

です。
大学にもロクに行かず、やるべきDTMのモチベも全く上がらず、家で推しのVの配信アーカイブを見てダラダラ過ごす日々に危機感を覚え「何かクリエイティブなことをしないとまずくないか……?」と思ったことが一番大きいです。
前々から受肉しろ受肉しろと外野がうるさい言われてたので、せっかくならLive2Dのモデルでも作ってみるか、と重い腰を上げたわけです。

いきなり挫折

Live2Dモデルの作り方はこちらの公式チュートリアルに分かりやすくまとまっておりますので、自分でモデルを作りたいという方はこの記事よりこちらを参照すべきだと思います。

何よりまずやらなきゃいけないのは、Live2Dにぶち込むイラストの作成です。
Live2Dモデルを作るには、髪や目などをパーツ分けし、適宜見えない部分を塗り足しなどしたキャラクター等のイラストを、PSDというAdobe Photoshopで使われる形式で用意する必要があります。
このファイル形式が最初の関門でした。

私は普段iPhoneを使って指で絵を描いており、その際使用しているのがibisPaint(AppStore)というアプリなのですが、このアプリがPSD出力には対応していないのです。
早速詰みを革新した私に一筋の光、それがメディバンペイント(AppStore)というお絵かきアプリです。
こちらのアプリはなんとPSD出力に対応しています。やったぜ。
という訳で、バ美肉したいスマホお絵かきマンさんは、このメディバンペイントというアプリを使うことをオススメします。機能はibisPaintより少ないですが、動作はibisPaintと比較して軽めです。
ちなみに、ibisPaintはCLIPSTUDIOのプロジェクトファイル(.CLIP)に出力可能で、CLIPSTUDIOはPSD出力が出来るため、CLIPSTUDIOを持っている方はibisPaintでも可能です。でもクリスタ持ってるならクリスタで描け。

線画を描く

どうやらLive2D公式チュートリアルは、既存のイラストをパーツ分けして、適宜塗り足ししてやります。みたいなスタンスなのですが、私のイラストはそもそもパーツ分け出来るように作られてないので、無理無理の無理でした。ので、1から描きます。
とは言っても、ただでさえ初めて使うアプリだし、新しくイラストを描くモチベーションも上がらなかったので、元日に描いたイラストを加筆・修正しながらトレスすることにしました。

ちょうど正面画ですし、私も気に入ってるイラストなんです。かわいいですよね。

パーツ分けしていくにあたって大きな問題が「naka3ちゃん、何処までが前髪でどこまでが後髪か」問題です。
今まで適当にキャラクターを描いているとこういう時にメチャクチャ困りますよ。
今回私は最終的に前髪、後髪1、後髪2と便宜上3つのパーツに分けることにしました。まぁ、後髪を2つに分けるメリットはほぼ無かったんですけどね。

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こちら実際の生首の線画です。気持ち悪い。
パーツ分けを意識して線画を描いているので、なんだか設計図みたいですね。服は別のものに変える予定だったので、取り敢えず生首だけ先に生成しました。
ちなみにパーツ分けは

  • 髪飾り
  • 眉(左右それぞれ)
  • 横髪(左右それぞれ)
  • 目(左右それぞれ)
    • 睫毛
    • 目尻
    • 白目
  • 唇(上)
  • 唇(下)
  • 口内
  • 前髪
  • 後髪1(明るい青)
  • 輪郭
  • ネックレス
  • 後髪2(暗い青)

という感じです。めんどくさいですね。

塗り塗りする

パーツに分けて線画を丁寧に作ると、下塗りはバケツツールでダバダバやるだけなので楽です。ちなみに、このバケツツールの使用がibisPaintとメディバンペイントでは全然違くて凄く苦労しました。ibisPaintの方が便利。
パーツ毎にガシガシ下塗りをして、クリッピングを使ってグラデーションを付けたり細部を細かく塗ったりしていきます。複数のパーツにまたがるようなグラデーションや模様を付ける時は、同じレイヤーを何個も用意してそれぞれにクリッピングしていきます。
あと、線画で必要のない部分は消していきましょう。 で、塗り終わった生首がコレ。

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案外良い感じですね。口が開いてるとすごいアホっぽいです。

この段階で、一度PSD出力し、Live2Dに入れてみて本当に動くのかどうか試してみます。
PSD出力する際は、線画・下塗り・クリッピングは全部一つのレイヤーに統合します。前髪、睫毛、輪郭、などそれぞれのパーツを1レイヤーにまとめてから出力しましょう。

このツイートは、実際にその時目の開閉だけしてみて、めちゃ感動しているツイートです。
このあたりからだんだんモチベーションが湧いてきました。

服を描く

Live2Dで無事動かせることがわかったので、あとは服を描くだけです。
何を着せようか迷いましたが、naka3ちゃんの原案のまま行くことにしました。

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適当にササッとラフを描いて……

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清書してイラストは完成です。
今回は体は全く動かさないつもりだったので、体の部分は特にパーツ分けを意識せず描きました。(便宜上、体・服・ネックレスに分かれてますが、ほぼ意味ないです)
もし腕などを動かすアクションも作りたい場合は、上腕・前腕・肩・手・指などいろいろ細かく分けて作っていくらしいです。知らんけど。

最終的なパーツはこんな感じ。

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グロいね。

Live2Dでモーションを付ける

イラストが完成したら、パーツ毎に1つのレイヤーにまとめてPSD出力。それをLive2D Cubism Editorにぶち込みます。
ぶち込んだ結果がコレ。

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なんかレイヤー名が文字化けしてますが、まぁおおよそいい感じです。いい感じいい感じ。

読み込めた所で、ガンガンモーションを付けていきます。
目の開閉、眉の変形、口の開閉、髪の揺れ、顔の回転・傾きなど様々なモーションを付けますが、いちいち説明するのは面倒なので、Live2Dの公式チュートリアルを参照してください。私もコレに沿ってやっています。
Live2Dをやる前は「イラストが動く魔法の道具!」みたいに考えていた私ですが、Live2Dは想像以上に、技術者の努力モデラーの根気ゴリ押しによって成り立っているものでした。自然なモーションを付けるのは本当に地道な作業です。これからやろうと思ってる人は頑張ってください。僕はもう嫌です。

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この画像から何か分かるかというとあまり分からないと思いますが、まぁとにかく色んなパラメータがうねうね動いてるんだなぁということを感じ取っていただければと思います。
この記事ではモーションをつける話はあまりしませんが、とにかく長く地道な作業でした。本当にしんどい。

Facerigでバ美肉完了!する

さて、いよいよ作ったモデルを自分の顔にトラッキングさせます。
その際使うのはFacerigというソフトです。Steamで1480円。
加えて、Live2Dモデルを使う場合はFacerig Live2D ModuleというDLCが必要です。Steamで398円。
私はこのタイミングでどちらも購入しました。以前セールとかもやってたみたいなので、その時買えば良かったですね。まぁ定価でも2000円しないので安い買い物です。

自作Live2DモデルをFacerigにぶち込む方法はググれば出てきますので、ここでは説明しません。
なお、Live2D Cubism Editorのフリー版では、小さいサイズのテクスチャマップしか作れませんので、それほど質の高いモデルは作れないと思った方が良いです。

さて、作ったnaka3ちゃんをFacerigにぶち込んで…………

バ美肉完了。
お疲れ様でした。

今後

まぁせっかくLive2Dモデル作りましたし、2000円しないとはいえ課金もしてしまったので、色々やっていきたいですよね。
とはいえ、私は自分の部屋を持っていないので、親がいない時しか配信や録音は出来ませんし、キャプチャーボードもスペックの高いPCも持っていないのでなかなか出来ることは限られてきそうですね。
自作曲の紹介をする動画とかは作りたいと思います。曲の宣伝する材料に出来たら良いなぁ。M.S.S.Projectみたいな感じで。

糸冬
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制作・著作 NHK