わたしです

みなてふ(twitter:@mintexcca)のメモ帳みたいなもんです

好きなお寺 Vol.2「浄瑠璃寺」

お気に入りのお寺(主に奈良県内)を紹介するコーナー。
第2弾は京都府木津川市「浄瑠璃寺」京都府のお寺ですが、奈良からアクセスするのがベターです。

山奥にひっそりと佇む、静謐な空間。
浄土を再現した境内と、9体の阿弥陀仏が並ぶ壮観な光景が魅力のお寺です。

浄土を表現

浄土とは、仏が住む世界のこと。
うち東は薬師如来が住む浄瑠璃浄土、西は阿弥陀如来が住む極楽浄土と言われています。

さて、浄瑠璃寺の大きな魅力は「庭園」
中央に池、東の方角には薬師如来が安置された三重塔、西の方角には九体阿弥陀仏が安置された本堂があり、まさに浄土の世界のミニチュアのような構造になっています。

自然豊かで人も少なく、本当に仏が住んでいるのではないかというような霊験あらたかな雰囲気
この静謐さに大変なリラックス効果があり、大好きなんです。
西から池と三重塔を臨んでも、東から池と本堂を臨んでも、安い言葉を使いますがフォトジェニック。本堂は横に長く質素な作り、三重塔は朱色の華やかな作りで、一度に二度美味しい。

九体阿弥陀仏

本堂に入ると、大きな阿弥陀如来坐像が9体壮観な光景で圧倒されると思います。
(最近は2体ずつ修復に出されているので、7体が安置されています)
中央の大きい像が2m超、ほかの8体も約1.4m。注目してほしいのは顔つき、よくよく見るとそれぞれのお顔にはかなり個性があります。お気に入りの阿弥陀さんを見つけてみては?

実はこの九体阿弥陀仏、かつては多く作られていたのですが……
平安時代のもので現存しているのはこの浄瑠璃寺のもののみ。貴重さという面でも、大変価値のある仏像なんです。

秘仏・吉祥天立像

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/a/a3/Jyoruriji_Kissyoten_Srii.jpg/428px-Jyoruriji_Kissyoten_Srii.jpg
日本語: 光村美術出版English: Anonymus, Photo:MITSUMURA ART Publishing Co., Public domain, via Wikimedia Commons

浄瑠璃寺は、吉祥天女もその豊かな彩色と優美な姿が大変有名です。
毎年、正月と春・秋に公開されているのですが……自分はまだ拝めてません。
「日本一美人な仏像」と評されたこともある名品。もし時期が合えば、ぜひぜひ見るべき1躯です。

ちなみに……東京藝術大学にはこの吉祥天立像の模刻と厨子絵が収蔵されています。いずれも大変美しい名品です。
つい先日まで開催されていた「藝大コレクション展 2022 春の名品探訪 天平の誘惑」にて公開されていたので、しばらく見られる機会は無いかもしれませんが……あれば見に行ってみてはいかがでしょうか?

……ここで余談ですが、奈良国立博物館の仏像館蔵の浄瑠璃寺馬頭観音立像」、こちらも真っ赤な彩色が映える、大変迫力のある名仏像ですので、奈良に訪れた際は是非ご覧ください。

ついでに

当尾の石仏

浄瑠璃寺がある「当尾(とうのお)」エリアは、かつて多くの寺が存在し、今でも多くの石仏や磨崖仏が残ることで知られる霊剣あらたかなエリアです。
岩船寺から浄瑠璃寺にかけて多くの石仏が点在しています。道程も険しくなく、程よく自然豊かですので、ハイキングコースとしてもオススメです。

岩船寺

岩船寺は、大きな阿弥陀如来坐像と、優美な姿と彩色の普賢菩薩騎象像が有名で、浄瑠璃寺に似た静謐なお庭がある素敵なお寺ですので、ぜひ訪れてみてくださいね。

ご飯は浄瑠璃寺門前の「あ志び乃店」がおすすめ。とろろとそばが美味しい郷土料理のお店です。

アクセス・拝観料

住所:京都府木津川市加茂町西小札場40
アクセス:JR加茂駅からコミュニティバス当尾線「浄瑠璃寺前」下車すぐ

拝観料:400円