わたしです

みなてふ(twitter:@mintexcca)のメモ帳みたいなもんです

ゲームプランナー新卒就活備忘録

今春から某ゲーム会社で働いている私ですが……
そういえば就活エントリなんて物を書いてなかったなと思い、今更書いてみる次第です。

ただ業界柄、各企業について詳しく言及することは避けざるを得ないので、すごく普遍的な
「ゲームプランナー志望の人へのアドバイス
程度のものだと思ってください。

あと、あくまで僕の経験から言えることだけなので、参考にする程度にお願いします。
がんばれゲーム業界志望新卒。

◆はじめに

ゲームプランナー志望の方で、既に何かしらの創作活動をしている方。
皆さんは既にプランナー志望の中でも半分より上にいると思って違いないです。プランナーは倍率高いから……と不安にならんでもOKです。
既に物作り経験(さらに言えば複数人での)があることは、プランナー志望ではかなり強みになります

逆に、まだ何もやってないけど、ゲームへの情熱は強い皆さん。
ぜひ創作を始めましょう。絵でも音楽でもゲームでも、何でもいいです。そして僕の仲間になってください
24卒ならまだ間に合うかもしれません。

◆企画書について

ゲームの企画書はプランナー就活なら言わばポートフォリオの代わりです。選考に使わない企業もありますが、しっかり作りましょう。
企画書の書き方は調べればたくさん出てきます。NieRシリーズを手掛けたヨコオタロウさんのサイトは界隈ではもはやバイブル的な存在になっています。ペラ1の場合はゲームのパッケージ裏などを参考にすると良いです。

企画は組み合わせ

企画書に求められるのは「新しさ」。逆に「超壮大なRPG」とか、既存の枠組みの中でただ風呂敷を広げただけの企画はウケが悪いです。

新しさは、既存のものの組み合わせから作るのが手っ取り早いです。
例えば伝統的な「じゃんけん」と「オセロ」を組み合わせて、「じゃんけんオセロゲーム」とすると、新しさがありそうです……いや、これが面白いかどうかはひとまず置いておきますが。
既存のゲームを組み合わせても良いです。僕は「リッジレーサー×Fall Guys」みたいね企画書を書いたことがあります。人気ゲームを組み合わせると、その面白さにもある程度の説得力が出て良いです。
(余談ですが、その企画書は結局「マリオカートより面白いのか?」という話に行き着いてしまったので、一強状態のゲームジャンルの企画はチャレンジングです)

企画書は仕様書ではない

企画書を書くときに意識すべきは「書き過ぎないこと」「文字をなるべく減らすこと」です。

企画の細かい部分を詰めるのは楽しいですし、そのこだわりは全く悪いことではないですが……
悲しいことに、それを書き連ねても聞き手には伝わらないがちです。
ゲームの面白ポイントや、やりたい事が端的に伝わるように、ディテールは捨てる覚悟をしましょう。
ちなみに、ディテールを詰めるな!という訳ではありません。口頭発表や質疑応答のネタにすれば「コイツよく考えてるな!」のアピールになります。一方的な喋りすぎには注意ですが。

……そうは言っても、やはり文字は多くなります。情熱があればあるほど、書きたい事は多いがち。
なので、図や絵で説明・表現できることは文字で書かないなど、文字を減らす努力をすると良いです。

創作スキルのアピールを

企画書にはデザインスキルやイラストスキル、画像編集スキルなどを盛り込めます
その手の経験があったりセンスがある人は徹底的に活用すべきです。
僕はイラストが少しだけ描けるので、企画書内のイラストは全て自作してアピールしました。あとパワポ芸人なので、配色や配置にやたら拘りました。

見た目のリッチさや読みやすさは、見る人のモチベーションに直結します。
もちろん、最終的に見られるのは企画内容ですが、第一印象が良いに越したことはないです。結局中身はしっかり見られることになりますが、見た目が良いだけで、なんか面白そうですもんね。
見た目が悪いと、場合によっては内容を見てすらもらえない事もある……かもしれません。

◆ES・面接について

はじめに断っておきますが、ここは会社によってかなり色が違います。
絶対に入りたい企業があるなら、徹底的にリサーチしてから挑みましょう。

面白さの語り方

ESでも面接でも、「好きなゲームとその理由」を聞かれる機会は大変多いです。そして、理由を聞かれると意外と難しい。

大事なのは、自分の感覚を素直に信じる事です。
例えば「このゲームは爽快感がすごい!」と感じたとたら……「このゲームの魅力は爽快感です」これで良いと思います。
仮にもゲーム会社の就活という場で、爽快感なんて誰でも言えるような感想で良いのか?と聞かれれば……それで良いです。

もうひとつ大事なのは、その面白さがどのゲームシステムから生まれているのか、も分析して明確に伝える事です。
一例ですが……「塊魂は、フィールドの様々なものを巻き込むシステムによって、掃除をするような秩序欲求と、あらゆるものを破壊するような破壊衝動を同時に満たし、爽快感がある」みたいな感じで僕はESを書きました。
ゲームシステムと面白さは一対一で対応します。面接で話す時やESを書く時はもちろん、普段ゲームを遊ぶ時も意識してみると良いです。

ちなみに、そのゲームの面白くないところも同様に分析し、さらに改善策まで考えられるとベストです。

熱く語れるコンテンツを持つ

面接は結構、熱量で押し通せる部分があります。何か一つでも良いので、喋りが止まらないほど語れるコンテンツを持っているのは大きな強みになります。(一方的な喋り過ぎには注意ですが)
それが無いという人も……好きなコンテンツはあるでしょうから、それをある程度語れる程度にはリサーチしておくべきです。

語るコンテンツは、受けるゲーム会社が関わったコンテンツやゲームがもちろんベストです。
そうでなくても、その会社の得意な領域と重なるものであるべきです。例えば、アクションゲームばかり作ってる会社の面接で音楽ゲームについて語っても「どうしてこの会社受けたの?」となってしまいますので。

語る時もがむしゃらに喋るのではなく、前項の「面白さの語り方」を踏まえることで、説得力が増すし、分析できてますアピールにもなるので良いです。

◆その他

就活中自分が不安だったことに対して、自分で回答するやつです。

インターンは行った方が良いの?

行かなくてもなんとかなります。そもそもインターンなんて全然受からんし。僕は結局インターン行ってない企業で今働いてるし。
ただ、インターンに参加したり活躍したりすると早期選考ルートに案内されることもあるので、行くに越した事はないですが……
それ以上に、インターンを通して前述の「企画書の書き方」や「面白さの語り方」を体得できたことが、僕にとっては有益でした。

ゲーム業界ってブラックなの?

ちょっとまだ分からんのですが、まぁ他の業界と比較すればキツイ方なのではないでしょうか。知らんけど。
ただ、法規制も厳しくなってきましたし、各社働き方改革を推し進めていますので、皆さんが想像するほどでは無いと思います。会社にもよると思いますけどね。

好きを仕事にするのってどう?

好きじゃないことを仕事にするよりよっぽど良いんじゃないですかね……。
ゲーム会社は周りが創作人だらけなので、創作活動好きな人にはかなり刺激的で幸せな環境だと感じます。


がんばれ24卒!